恐るべき子供たち Les Enfants Terribles 1950

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恐るべき子供たち Les Enfants Terribles 1950

原作: ジャン・コクトー
監督: ジャン=ピエール・メルヴィル
出演: ニコール・ステファーヌ, エドゥアール・デルミット ルネ・コシマ、ジャック・ベルナール

恐るべき子供たちは、今でもフランスで若い世代に対して使われる言葉である。この言葉の意味はなんだろう。ジャン・コクトーの原作では大人になれない子供達を単に指しているだけではないだろうが。子供の様に無邪気で、それでいて残酷??
この映画ではジャン・コクトーもナレーターとして声の出演をしている。
映画は小説ほど詳しくないので意味がつかめないかもしれない。ただ、二人の姉弟の異常な関係、子供のように純粋でいて残酷な心が表現されている。エリザベート役のニコール・ステファーヌはややわざとらしい演技で気になる。ダルジュロスとアガートの二役を演じているルネ・コシマが美しい。ポール役のエドゥアール・デルミットは控えめで自然な演技である。

父がいなく病気がちな母を持ち、モンマルトルの小さなアパートの一部屋に住むエリザベートとポールの姉弟2人が中心に話は進んで行く。
ポールは雪合戦中に女性のような美少年のダルジュロスが投げた雪玉があたり口から血を流して倒れる。病気がちだったポールはその後ベットで寝ていることが多くなる。エリザベートは母の看病と共にボールも看病する。二人の関係は強くなっていく。
エリザベートとポールの母が死に、二人だけになっても二人は一緒の部屋で過ごす。二人は、成長しないまま育ってしまう。孤児だったポールの友人のジェラールもその仲間に加わる。
エリザベートは洋裁店で働きだし、マネキン(モデル)の仕事をして、孤児のアガートと知り合いになる。アガートはダンジェロスによく似ていた。そして孤児のアガートも加わり3人から4人の子供達の共同生活が始まる。
エリザベートは仕事で知り合ったユダヤ系アメリカ人の富豪ミカエルと結婚することになる。ミカエルは結婚した日に、マルセイユに向かい自動車事故で死んでしまう。
遺産を手に入れたエリザベートは、4人で大きな屋敷に住むようになる。そこでまた子供部屋を作る。エリザベートは、ポールとアガートがお互いが好きなことに気づくのだが、二人に嘘をつき、アガートとジェラールを結びつけるようにしむける。
元気がなくなったポールのところに、ジェラールがダンジェロスから渡させれた毒薬の玉を持ってくる。失意からポールはその毒を飲んでしまう。アガートがやってきてポールが死にかけているのを発見する。そしてエリザベートの嘘に気づく。エリザベートは二人に気づき拳銃で自殺する。

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