Trouble with the curb 人生の特等席 2012
監督: ロバート・ロレンツ
出演: クリント・イーストウッド, エイミー・アダムス, ジャスティン・ティンバーレイク, ジョン・グッドマン
クリント・イーストウッド演じるガスは、長い間大リーグのスカウトをしていたが、最近は眼が悪くなり正しい判断ができなくなってきた。そして日常生活にも支障がでてきた。エイミー・アダムス演じるガスの娘ミッキーは、法律家として活躍しているのだが、ガスとすこしわだかまりを持ちながら父のことを心配するようになる。休暇をとってガスとともに高校野球の選手のスカウトを手伝う。ジャスティン・ティンバーレイク演じるジョニーは、元大リーグの投手で肩を故障し今はスカウトをしている。彼はガスと同様に同じ高校生スラッガーを追いかけていた。
全体的にほのぼのとしたスカウト生活の流れが描かれている。そして父と娘の関係を暖かく描いている。エイミーとジョニーがやるクイズ合戦はよくアメリカではやられている。野球好きな人たちが非常に楽しめて、ウィットとペーソスにあふれ、これぞアメリカ人の作る映画と言う感じである。
クリント・イーストウッドは円熟の極みが、こうした老いて人生を達観したような役を旨く演じている。エイミー・アダムスはゆっくりとキャリアを積んできた女優でこれからの活躍が期待される。ジャスティン・ティンバーレイクは、彼は歌手だったんだろうかと思わせるくらい自然な演技である。これから俳優業の方が忙しくなっちゃうんじゃないだろうか。
オリジナルの題名はTrouble with the curb は、人生の曲がり角には困難なことがあるということかと思ったが、カーブが苦手ということか。おそらくは二つを重ねた意味だろうか。題名を簡単につけるなら人生の曲がり角と言う所だが、邦題の人生の特等席は、少し意味がぼけているがセンスは悪くない。
コメント