大菩薩峠 竜神の巻 1960

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大菩薩峠 竜神の巻 1960

原作: 中里介山
監督: 三隅研次,
出演: 市川雷蔵, 本郷功次郎, 中村玉緒, 山本富士子

前作品で、京の島原で机竜之助と宇津木兵馬との対決がどうなったか。というところから始まる。しかし対決にはいたっていないようだ。
その後机竜之助は、お浜に瓜二つのお豊と再会したり、爆弾の爆発で失明してしまう。
最後にまた崖の上で失明した机竜之助と宇津木兵馬との対決で終わってしまう。
ストーリーは徐々に複雑になって行く、机竜之介は盲目の剣士となる。それでも強いからすごいのだが。原作者の中里介山は、この小説を41巻も書き未完で終わっている。そう意味で、机竜之助は死なない。

この作品で一番目を引くのは、やはりお豊を演じている中村玉緒である。彼女の怪しい女の性と市川雷蔵演じる机竜之助の虚無感が混じり合い怪しい光を放っている。お松は、叔父さんを机竜之介に殺された娘であるが、なかなか小説の中に深くは絡んでこない。人間の業を描こうとされているが、宇津木兵馬にしても敵討ちに徹して、深さがないのが残念。介山原作では、徐々に深さがでてくるんだろうが、そこまでは映画化されていない。

<p市川雷蔵の映画 the world of Raizo Ichikawa

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