原作: ジュール・ミシュレ 監督: 山本暎一
出演: 長山藍子, 中山千夏, 高橋昌也, 米倉斉加年, 伊藤孝雄
当時中学生の時に見た気がする。劇場で手塚治虫作品だからと思って見た。確か年齢制限があった。すごくセックス表現が多く恥ずかしくなりながら見た覚えがある。ただ内容が総て理解できていたわけでないし、今回再度見直してもなにか僕が思っていたストーリとは少し違うような気がする。どこかに僕の記憶に混同があるようだ。
芸術性が高かったエロティックなアニメ。それも虫プロダクションが作った。
ジャンとジャンヌの14世紀の幸せなフランスの農家の結婚式から始まる。しかし、貧しい農夫のジャンは領主に貢ぎ物を捧げられなかった。その代償としてジャンヌは領主に処女を奪われ、さらに家来たちにも次々に陵辱される。
どちらかと言えば、セックスと悪魔が結びついている。映画の最後はいろいろ変更があったようだが、ジャンヌが火刑にあったことで民衆に独立の心が芽生えてフランス革命を起こすと言うのは安易すぎる。
悪魔がペニスを象徴するような人物で描かれている。全体のデザインは、クリムトが中心で途中シャガールを入れているなと感じた。芸術性の高さがこのアニメに言われるが、確かにその通りと思う。当時としては斬新な手法がたくさん使ってあった。ただ、静止画を横、縦に流す時に、細かく揺れてしまうのは残念。もう少し入念に作って欲しかった。
ベラドンナは、西欧で自制する多年草で、草全体に毒を持つが、根茎、根につよい毒性を持ち、硫酸アトロピンの原料でもある。イタリア語で美しい女性を意味するが、女性の瞳孔を散大させるための点眼薬の原料だったからである。
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