眠狂四郎魔性剣 1965

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監督:安田公義、脚本:星川清司、音楽:斎藤一郎
出演:市川雷蔵、嵯峨三智子、長谷川待子、須賀不二男、明星雅子、稲葉義男

眠狂四郎シリーズの第6作。第4作で使われた円月殺法の残像の効果が使われている。全体的な印象は、この作品は評価が別れているようだけど、かなりさっぱりした展開であまりひねりがなくストーリも単純で僕には好み。
プロローグで雨が振る中、橋のたもとで女、佐絵に声をかけられて誘いに乗るのはいつも狂四郎である。むささび半蔵の妹おりんがでてくる。よく考えてみると眠狂四郎シリーズだが、監督それぞれで話が別になっていたりする。今回は、安田公義監督の第二作眠狂四郎円月斬りに登場したのがむささび半蔵である。その続きで妹おりんが出てくると言う所が面白い。
黒ミサの儀式はあって、ヌードシーンが今までのシリーズよりはっきりしている。今回も黒ミサをしている転びバテレンを斬る。ただ、この作品は眠狂四郎の色事はほとんど出てこない。もう一人の主人公が子供、鶴松であることも関係ているからだろう。
今回は柴田錬三郎の良さがでた眠狂四郎の道中記でもあり、なかなか面白い。 岩代藩に行く途中に、蛇使いの女、比丘尼の青華院、提灯の爆薬など多くの敵から襲われるのだが、それをことごとくかわして行くストーリである。強い剣豪との殺陣もあり盛り上がりもある。円月殺法の秘密は、円を描いている間に、太陽光などをとらえて相手の目に反射させ、動揺した相手の攻撃をかわして斬るところである。今回はこれがかなり強調された殺陣であった。もう一度言うがストーリも単純ですっきりしていて好感が持てる。今回は眠狂四郎の女性に優しい所が随所に出ている。

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