Shadow of a Doubt 1943 疑惑の影

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監督: アルフレッド・ヒッチコック
出演: テレサ・ライト, ジョセフ・コットン

この映画は、やはり小学生の頃にテレビでみた記憶がある。最後までハラハラドキドキしたことを今でも覚えている。

サンタ ・ローザはカリフォルニアにある田舎の町で実際にある。この田舎町のオーソドックスな家に突然殺人者が訪れる。それも彼らの身近な人間である。

テレサ・ライトが演じるチャーリーは、純粋な娘で人を疑わない、アメリカの典型的な家庭の娘である。チャーリーは、この町の日常生活が退屈であった。そこに母の弟で、叔父のチャーリーが訪れる。チャーリーの名前はこの叔父からつけられていて、母もチャーリーも叔父が大好きであった。この新しい出来事、それは素晴らしい出来事であったはずなのに次第に恐ろしい出来事の始まりであった。

憧れていた叔父の中に感じるある種の違和感は次第に疑念に変わって行く。叔父が冷酷な犯罪者であることに気づき、次第に自分の命が狙われていることに気づき始める過程が素晴らしい。そして最後の最後まで結末がわかならいところが、ヒッチコック映画の最大の魅力である。

叔父のチャーリーの映し出される角度によって彼の存在が恐ろしくなるように表現されている。
チャリーが叔父からもらった指輪をつけると自然にThe Merry Widow Waltzを口ずさむようになった。これは、映画の中ではあまり語られないが、その指輪が何かを語りたがっているのだろうか。
冒頭で映し出されたボールで踊っているシーンは何回も映画のなかで挿入される。この効果はあまりないような気がするのだが、

ジョセフ・コットンは第三の男に主演してる。しかしオーソン・ウエルズのイメージが強くていつも忘れがちな存在である。アルフレッ ド・ヒッチコック監督の元では、山羊座のもとにも主演している。彼の演技は、目立たないがこの映画でも素晴らしく影があるのだが、軽卒、気軽、easy goingでありながら女性に好かれる男をうまく演じている。一つの犯罪者像をしっかり作り上げている。

この映画でてくるワインは、チャーリーがふるまうブルゴーニュのスパークリング、クレマン。

隣人のハービィと父が話し合っている殺人の方法などはユーモアにあふれている。ハービィのキャラクターもあの当時はユーモアにあふれいてたのだろう。今でははっきりと広汎性発達障害と思えてしまう所が辛い。

ヒッチコックを探せ
チャーリーがサンタ・ローザに向かう列車のなかに、乗客としている。ヒッチコックは、スペードのカードをそろえて握っており、エースが見えるようにしている。

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