Lord of flies 1990 蠅の王

  • 投稿日:
  • 更新日:
  • by
  • カテゴリ:

原作: ウィリアム・ゴールディング
監督: ハリー・フック
出演: バルサザール・ゲティ, クリス・フュール

少年達の中で狂気が目覚める流れがリアルに克明に描かれている。ただこれは、少年達の残酷性と言うよりは、人間の中に潜在的にある残酷性である。それを子供を題材にする事でよりその残酷性が浮かび上がっている。
子供達の演技は素晴らしい。リアリティ溢れる演技である。物語もどんどん怖さをまし、観客を映画の世界に入り込ませる。破滅的な結末が待っているほど、観客を絶望のそこまで落としていくのが素晴らしい。

原作は、1954年とかなり古い。しかしこの内容を基に描かれた小説はたくさんある。今でも少年の漂流もの、冒険ものではこの内容を基にストーリがよく作られている。
蠅の王とは、聖書に登場する悪魔、ベルゼブブを指している。ここでは、洞窟の怪物に捧げた豚の頭に蠅が群がっていることを指している。

原作者のウィリアム・ゴールディングは、イギリスの作家で 1983年にノーベル文学賞を受賞している。ウィキペディアで説明されているように確かに、彼の創作のモチーフは、人間が互いに殺しあうという残酷さや人の心の根底にある悪というものへのこだわりであろう。

My Rating(評価): 15/20
アクセス数:7