The Reader 愛を読むひと 2008

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The Reader 愛を読むひと 2008

2008年のアメリカ・ドイツ合作映画 
原作;ベルンハルト・シュリンク 朗読者
監督: スティーヴン・ダルドリー
出演: ケイト・ウィンスレット, レイフ・ファインズ, デヴィッド・クロス, ブルーノ・ガンツ, レナ・オリン

第81回アカデミー賞 主演女優賞
最初は15歳の年上の女性を好きになった青春映画かと思ったくらいだが、次第に内容は重たく深くなって行く映画である。
5歳のマイケルがが恋したのは、年上の女性ハンナ。二十一歳も年上である。法律を学ぶ大学生となったマイケルは、てナチスの戦犯の裁判を傍聴する。そこで姿を消したハンナに再び出会う。次第に裁判で彼女の過去が暴かれて行く。そして彼女は看守の代表として一番重い罪状を言い渡されるのだが、その中で、彼女が文字を読めない事にきづくき、彼女を弁護できるはずだが、彼はそれを言い出す事ができない。
20年後に、終身刑で収容されているハンナに、自分で作った本の朗読のテープを送る。それは彼女と出会った頃に読んだ本だ。オデュッセイア、犬を連れた奥さんなどを。
マイケルがずっと沈んだ気持ちでいる事に対する説明が映画の中では少ない。ハンナの裁判を通して、ハンナを愛していたが、ハンナの罪をゆるせず、また証言する勇気がなかった自分が許せなかったのだろうか。
ハンナも単なる美化ではなく、その当時の看守として働いた女性の現実的な人間像が描かれていて、内容を重く抑える印象を観客に抱かせる。
第二次世界大戦におけるドイツ人の犯した罪、それをさばくドイツ人、そして罪のなすり合い。そして戦争に当時参加したものと、若くその後戦争の深い罪を知ったものの世代差による感覚の違いも感じ取る事ができる。

ケイト・ウィンスレットは、この役で第81回アカデミー賞主演女優賞を獲得している。制作のアンソニー・ミンゲラとシドニー・ポラックの二人が共に完成前に亡くなっている。

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