監督: 平山秀幸
出演: 豊川悦司, 池脇千鶴, 吉川晃司, 戸田菜穂
藤沢周平の原作は、序破急が原則である。たんたんと物語が進んで行くが、次第に破からテンポが変わり、急で物語が加速する。しかし、これは、破から始まり、序が過去の出来事として挿入されている。
藩主の側室を殺すことは、あまり設定としてはありえないことと思う。そして、暗殺者として生かしておくことも不思議。そして最後の鳥刺しへ。最後の結末は、確かに必死剣 鳥刺しになるのだが、その結論も中途半端である。最初から、最後までなにか清々しさがない。そこにこのストーリの不満が残るのだが。スタッフの演技は十分満足のいくものだが、すこし脇役の藩主の描き方には不満もあるのだが。
主君に対して盾を突こうとはその当時では考えられないところ。藤沢周平の小説には今の現代人が持っている不満（会社、組織）をうまく描いて、一人の人間として生きて行くところが描かれている。
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