Babel 2006 バベル

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監督: アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ
出演: ブラッド・ピッド.ケイト・ブランシェット.ガエル・ガルシア・ベルナル.役所広司.菊地凛子.二階堂智.アドリアナ・バラッサ

三つのストーリーをミックスした映画。テーマは、コミュニケーションの不足、障害?旅先のモロッコでアメリカ人の妻(夫はブラッド・ピッド)が流れ弾に当たる。言葉の通じないモロッコで立ち往生するブラッド・ピット。アメリカ人は、たいてい英語しかできない。その夫妻の子どもたちは、メキシコ人の家政婦とともにメキシコに行くことになる。その帰りのアメリカ国境で、アメリカ人の子どもを連れているメキシコ人のため、誘拐の嫌疑をかけられてしまう。日本では、父がモロッコでプレゼントした猟銃が使われたため、警察官が尋ねてくる。その娘は聾唖者で、思春期を迎え意思の疎通がうまく行かないことに葛藤を感じている。東京は、アメリカ人らには、理解不可能な世紀末的な都市として描かれている。特に日本の話は、映画の構成としては異質である。確かにテーマは同じで明確であるが、時間、場所が複雑に入り組んでいて見ている者を理解困難に陥れる。これは、監督がわざと観客をコミュニケーション障害にさせようとしているのか。最終的にこのコミニュケーションの問題は徐々に解決しているように映画では描かれている。しかし日本のストーリーの終わり方は、あまりに表面的な解決に見えるのは、私が日本人のためなのか。それとも日本という社会が、他の世界からは理解困難なほど解決不可能なコミュニケーション障害を持っているということなのか。

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